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(仮)広島の家

Project Date
所在地:広島県広島市東区
竣工:2018
用途:住宅
構造:木造
規模:地上2階
敷地面積:207.62m2
建築面積:57.02m2
延床面積:112.87m2
設計監理:長谷川欣則+堀越ふみ江 (一級建築士事務所 ウエノアトリエ)
構造設計:永井拓生 (Eureka)
施工:株式会社 オキタ

 

この計画地は、広島特有の起伏の大きな地形の中に位置する。
北側には生活道路に沿う様に住宅が建ち並び、南側は斜面地であることで山々が望める大きな自然が広がっている。街の生活音や鳥の声、家並みや豊かな地形などの特徴的な環境を住宅に取り込む方法を考える中で、子供達と楽しい時間を過ごせる豊かな生活空間がどのように同時に扱うことができるかを考えた建物である。

【異なる環境を繋ぐ】
敷地の半分が斜面地で建物を建てられない場所であり、その斜面地との関係性が建物にまで繋がる様に斜面地の地形のわずかな角度を拾い上げ、「対称性」という考え方を用いて、屋根の棟や立面、そして平面に反映させた。また平面計画としても対称性を活かすために、シンプルな形式を保存しながら平面計画を行った。それにより「外部環境」と「生活行為の場」を同時に扱える様な空間構成を考えた。この操作により生まれた特異な場に、「机」「階段の上り口」「キッチンの作業台」「トイレの本棚」などの行為が生まれる場所を埋め込みこの家ならではの楽しさや拠り所を作り出したいと考えた。

【街と自然を繋ぐファサード】
この敷地は密集して建物が建ち並んでいるため街側からは反対側の豊かな自然が見えなくなっている。北側と南側の立面は対称性の関係から同じ形状をしていることで、住宅地側へ見えなくなった豊かな自然を引っ張り出してきた様なささやかな関係性を持たせ、街並に参加する顔としている。

【抽象的である事と生活】
斜面の角度と屋根の棟が垂直に交わることで「対称」という考えの元、周辺の家と少し違った家のキャラクターを生み出している。平面はあくまでグリット状に並べられたシンプルな形状だが、上を見上げるとグリットとは無関係に見える斜めの角度を持った屋根が柔らかく全体を包み込んでいる。生活で必要な事から決めるでも無く、外部の要素のみで決めるでもない、色々な要素を同時にかつ平等に扱う事で、自由で柔らかな雰囲気を持った住宅を作り出したいと考えた。